パリ同時多発テロ 事件の背景とパリが狙われた理由とは?

(出典 : パリ同時テロに潜む「失われた40年」の十字架 -東洋経済ONLINE-)

 

2015年11月13日 フランス・パリにて、多くの尊い命が一瞬にして奪われました。

 

アメリカ9・11を彷彿とさせるようなこの出来事は、瞬く間に世界に広がり、Facebook上ではプロフィール画像をトリコロールに変更するユーザーも多く見られました。

 

すでにウィキペディアにも事件として掲載されており、どれほど大きな出来事だったのかを物語っています。

 

パリ同時多発テロ事件とは、2015年11月13日にフランスのパリ市街と郊外のサン=ドニ地区の商業施設において、イスラム国(ISILないしIS)の戦闘員と見られる複数のジハーディストのグループによる銃撃および爆発が同時多発的に発生し、死者130名、負傷者300名以上を生んだテロ事件である。(出典 : wikipedia)

 

去年のこの日、僕はパリのエッフェル塔の近くのビジネススクールで学んでいました。帰国したのが12月26日。2015年1月7日にシャルリー・エブト事件[1]も起こっていて、パリという街でこのような悲劇が繰り返されるのは心が痛みます。

 

11月13日には、フランスと同様にレバノンでもテロが起きていたじゃないかという声はもちろんあります。しかし4ヶ月間この土地(パリ)に住んでいたものとしては、やはり友が居て、自分を育ててくれた師匠がいたのですから、フランスのことを真っ先に考えるのは当然のことです。

 

[1]・・・2015年1月7日に、フランス・パリ11区にある風刺週刊誌を発行している「シャルリー・エブド」本社に、覆面をした複数の武装した犯人が襲撃し、警官2人や編集長、風刺漫画の担当者やコラム執筆者ら合わせて、12人を殺害した事件、およびそれに続いた一連の事件。

 

 

事件の背景

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さて、この一連の事件の背景はどうなっているのでしょうか。時間軸に沿って見ていきましょう。

 

2014年8月 アメリカは拡大するIS(イスラム国)に対し、シリア周辺にて有志連合を結成。フランスもこの一部でした。

 

2015年9月 フランスは初めてシリア領内で空爆を実施。イラク領内では既に空爆を行っていましたが、シリアへの空爆開始時、バルス仏首相は次のように述べています。

 

「我々がISを攻撃するのは、このテロ組織がシリアからフランスへの攻撃を用意しているからだ」(引用 : 日本経済新聞)

 

2ヶ月後の2015年11月 フランスへのテロが現実のものとなります。事件後、フランス全土に非常事態宣言が発令されました。そんな中、先日パリではCOP21が行われましたが、厳戒態勢だったのではないでしょうか。

 

「京都からパリへ」。(この話はきっとどこかでまたするのでしょう)

 

 

パリが狙われた理由

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なぜ、今回フランスが狙われたのでしょう?

 

ここからは僕の個人的な見解ですが、下記の2つを理由に挙げてみました。

 

 

1. あまりにも容易に国家間を移動できる

フランスに滞在している間、スペイン、ドイツと回っていましたが、これらの国境を越える際には、パスポートチェックはありません。

 

難民はトルコ・ギリシャを経由して入ってきていると言われており、加盟国間を自由に行き来できるシェンゲン協定は、経済的にも是非が問われています。

 

難民の方への偏見は決していけませんが、1つの国の治安を守るといった視点では、パスポートチェック無しに加盟国間を行き来できるシェンゲン協定の存在は、確かに難しいところです。

 

 

2. 多様性(宗教的視点)

様々なところで”多様性の重要さ”が語られますが、今回はその“多様性の闇”の部分が見えてしまったと思います。

 

ヨーロッパを回っていて感じたのは、やはり「ヨーロッパ=キリスト連邦」だということです。そして、そのキリスト連邦の中において、移民コミュニティによってイスラムやユダヤ・仏教などの宗教が形成されているのです。

 

今回のテロ実行犯はナイジェリア系フランス人・ベルギー人・シリア人で形成されていました。同じ国民を相手にでテロを起こすのは、やはり宗教をはじめとする多様性の存在も一つの要因ではないでしょうか。

 

また、日本人は安易に多様性を語りますが、「多様性が存在すること」と「多様性を認めること」は全くの別物です。一神教であるキリスト・イスラムは宗教を介しては相容れない属性にあるので、少なくともそこはしっかり理解した上でグローバル・インターナショナルを語りましょう。

 

 

最後に

少し前までシンガポールに行っていましたが、シンガポールではヒンドゥー教の礼拝堂の隣に、イスラム教の礼拝堂であるモスクがあったりします。

 

それでも中東やヨーロッパとは違い、宗教間の争い事がなく、うまくやっている理由はどこにあるのでしょうか。また、この日本という国で、少なくともまだ、宗教を火種としたテロが起きていないのはなぜでしょう。

 

考えを深めればもしかしたらどこかにいまの状況を打開できるヒントが有るかもしれません。

 

パリは素晴らしい街です。

 

まだ、友の傷は塞がらないけど、一刻も早くまた美しい文化を輝かす街に戻りますように。

 

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(12月23日付 原文 : 矢野 拓実 , 編集 : 平野 賢正)

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